笑える不安手帖

グループワークでやらかした私。沈黙を破った一言が、まさかの起爆剤に!?

Tags: グループワーク, 失敗談, 人間関係, 大学生, 共感

グループワークのあの独特の緊張感、わかりますか?

大学生の皆さんなら、一度は経験したことがあるでしょう、グループワーク。新しい授業が始まって、最初の課題が「はい、じゃあ今日からこのメンバーでグループワークね!」なんて言われた瞬間の、あの独特の緊張感。見知らぬ人たちとの初顔合わせに、漠然とした不安を感じる人も少なくないのではないでしょうか?

「ちゃんと意見言えるかな?」「空気悪くしないかな?」「サボってると思われないかな?」…そんな不安が頭の中を駆け巡る中で、私が体験したのは、まさにそんな心配が現実になったような、冷や汗ものの出来事でした。今回は、そのちょっぴり恥ずかしくて、でも今思えば笑えるグループワークでの失敗談と、そこから得た意外な気づきについてお話しさせてください。

初めてのグループワーク、私は「空気」を読めなかった

あれは大学に入って初めてのグループワークでした。メンバーは、自分を含めて4人。みんな初対面で、なんとなく探り探りな雰囲気が漂っていました。私は普段から、人見知りだけど「積極的に発言しなきゃ!」という使命感に燃えるタイプ。だからこそ、「よし、今回は頑張ってグループを引っ張るぞ!」と意気込んでいたんです。

テーマは、ある社会問題に対する解決策を提案するというもの。最初はみんなでブレインストーミングをしていたのですが、なかなか意見が出ず、重苦しい沈黙が流れ始めました。そのとき、「私が何か言わなきゃ!」と焦ったんです。頭の中を高速回転させて、なんとかひねり出したのが、今思えばびっくりするほど的外れな一言でした。

「あの…これって、もっとエンタメ要素を入れたら、若者にも響くんじゃないですかね?」

……はい、もうお分かりですね。真剣な社会問題に対して、急に「エンタメ」とか言い出す私。その瞬間、それまで頑張って絞り出していたメンバーの笑顔が凍りつき、さらに深い沈黙が訪れました。ひえええ、やっちゃった!と、私の心の中では警報が鳴り響き、冷や汗が背中を伝うのが分かりました。きっと顔も真っ赤になっていたことでしょう。穴があったら入りたい、とはまさにこのこと。あの時の気まずさで、その場の酸素が薄くなった気がしました。

沈黙を破った一言が、まさかの「起爆剤」に?

その沈黙は、本当に長かった……体感では5分、いや10分くらい?(実際は数秒だったはずですが)もう完全に「空気読めない人」認定されたな、と半泣きになりかけていたその時、一人のメンバーがフッと笑い出したんです。

「ぷっ……いや、エンタメって(笑)。でも、確かにそういう視点、面白いかもね?」

え、面白い?と、私はきょとんとしました。すると、別のメンバーも「あ、でも、あの映画の宣伝方法とか、そういう意味ではヒントになるかもね」と乗ってきてくれたんです。そして、沈黙を破った最初の一人が、私の発言の真意を汲み取ろうとしてくれて、「陽菜ちゃんは、もっと多くの人に興味を持ってもらうにはどうしたらいいかってことを言いたかったんだよね?」と優しくフォローしてくれたのです。

私の的外れな一言が、まさかの「正直すぎて面白い」という評価に変わり、そこから議論が活発になり始めたのです。「確かに、硬い話だけじゃなくて、身近に感じてもらう工夫も必要だよね」「じゃあ、若者向けのイベントとかも考える?」と、それまで出なかったアイデアがどんどん飛び交い始めました。

「失敗」って、実はチームを救うこともあるのかも

この体験を通じて、私はいくつか大切なことを学びました。

一つは、完璧な発言じゃなくても、正直な気持ちや素朴な疑問を口にすることに価値があるということ。あの時、的外れな発言で沈黙を招いてしまったけれど、それがかえって重苦しかった空気を変えるきっかけになったのかもしれません。みんなが「ちゃんとした意見を言わなきゃ」と構えていた中で、私の「ちょっと変わった一言」が、場の緊張を解きほぐした、と後にメンバーが言ってくれたこともありました。

そしてもう一つは、失敗は一人で抱え込まず、共有することで思わぬ形で解決策や新しい視点に繋がることがあるということ。あの時、私をフォローしてくれたメンバーがいなければ、きっと私はずっと「空気読めない人」のままで、二度と発言できなくなっていたかもしれません。でも、彼らが私の意図を汲み取ろうとしてくれたことで、その後のグループワークは驚くほどスムーズに進みました。

あなたの不安も、きっと誰かの「いいね!」に変わる

もちろん、失敗は恥ずかしいし、できればしたくないですよね。でも、今回の私のように、ちょっとした失敗や、的外れな発言が、意外な展開を生み出したり、チームに新しい風を吹き込んだりすることもあります。

将来のこと、人間関係のこと、日々の小さなこと。私たちはたくさんの不安を抱えています。でも、その不安な気持ちや、未熟な部分も含めて、等身大の自分を受け入れることが、きっと周りの人との良い関係を築く第一歩になるのだと感じました。

もし今、グループワークや人間関係で悩んでいる方がいたら、思い出してください。あなたの「やっちゃった!」な出来事も、きっと誰かの共感を呼び、前向きな「いいね!」に変わる瞬間が来るはずです。私もこれからも、ちょっとくらい「空気読めない」自分も、笑い飛ばしながら前向きに進んでいきたいと思います!