笑える不安手帖

大学のゼミ発表、まさかの沈黙!「恥ずかしい!」が「次がある」に変わった日

Tags: 大学生活, ゼミ発表, 失敗談, 不安解消, 成長

ゼミ発表の悪夢、それは突然に

大学生活の醍醐味の一つといえば、ゼミ発表ではないでしょうか。自分が興味を持ったテーマを深掘りし、皆の前で発表する。本来はワクワクする時間のはずなのですが、私にとっては毎回胃がキリキリするような、軽い恐怖体験でした。特に忘れられないのが、大学2年生の時に経験した、まさに「黒歴史」と呼べるゼミ発表です。今だから笑って話せますが、当時は本当に地面に消えてしまいたいと思いましたね。

顔面蒼白、そして訪れた「まさかの沈黙」

その日は、私が初めて個人で発表を行うゼミでした。テーマは興味深かったものの、人前で話すのは大の苦手。準備は万端、スライドも何度も見直し、発表原稿も一字一句覚えるくらい読み込みました。とにかく完璧にこなして、周りに認められたい。そんな一心でした。

いざ、私の番。先生やゼミの友人たちの視線が集中する中、緊張で心臓がバクバク音を立てていました。必死で平静を装い、パワポをめくりながら話し始めた、その時です。

突然、頭の中が真っ白になりました。

次のスライドの内容が、次のセリフが、きれいさっぱり、どこかへ飛んでいってしまったのです。口を開いたまま、何も言葉が出てこない。数秒、いや、十数秒だったでしょうか。その場には、私の鼓動だけが響いているかのような、重たい沈黙が訪れました。

汗が止まらず、顔はきっと真っ赤だったでしょう。胃はひっくり返りそうになり、「誰か助けて!」と心の中で叫び続けました。その沈黙は、私にとって永遠のように感じられました。

結局、優しい先生が助け舟を出してくださり、なんとか発表を終えることができましたが、その日の帰り道は「もう大学辞めたい…」と本気で思うほど落ち込んでいました。

失敗は「終わり」じゃない、「次」へのチケット

しばらくの間、あの時の沈黙がフラッシュバックしては、一人でうなだれる日々が続きました。「なんで私だけこんな失敗するんだろう」「もう二度と人前で話したくない」と、ネガティブな感情に浸っていましたね。

そんなある日、ゼミの打ち上げで、あの時の発表の話題になりました。恐る恐る聞いてみると、友人の一人が「あの時、私だったら緊張で吐いてたわ〜!でも、陽菜ちゃん、よく頑張ったよ」と笑いながら言ってくれたんです。別の友人も「誰にでもあることだよ、気にすることないって!」と励ましてくれました。

その時、ハッとしました。私の失敗は、私の人間性を否定するものではなかったんです。「完璧じゃない私」を受け入れてくれる人が、周りにはたくさんいる。そう気づけた瞬間でした。

あの沈黙の経験は、私に大きな学びを与えてくれました。完璧を目指しすぎると、かえって委縮してしまうこともある。準備の仕方も、一字一句丸暗記するよりも、キーワードを覚えて、自分の言葉で話す練習をする方が、いざという時に柔軟に対応できること。そして何よりも、たとえ失敗したとしても、「それで終わり」ではないということ。

失敗は、次に活かせる貴重な経験であり、「次がある」と前向きに捉えることができるようになったんです。

笑い話に変わる日まで、不安も失敗も大切に

今では、あのゼミ発表の沈黙も、友人との間で「あの時の顔、やばかったよね!」と笑い話にできるまでになりました。あの経験がなければ、きっと私は完璧主義の呪縛から逃れられず、もっと肩に力が入ったままだったかもしれません。

不安な気持ちや、失敗して落ち込むことは、誰にでもあることです。でも、その一つ一つが、私たちを少しずつ強く、そして優しくしてくれるのだと、私は信じています。

今、将来のことや人間関係、目の前の課題に漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。大丈夫、その不安も、いつかきっと「笑える不安手帖」の素敵なネタになりますよ。完璧じゃなくてもいい。失敗を恐れず、一歩踏み出す勇気を、一緒に持ちませんか?私も、応援しています!